第22番 円城寺(殿)
寺伝によれば高原郷を支配していた江馬氏の初代輝経が、承久3(1221)年に開きました。代々、江馬家の菩提寺として繁栄しましたが、天正10(1582)年、十六代輝盛が三木自綱に敗れて一族が没落すると、廃寺になりました。 同13(1585)年、金森長近が飛騨へ入り、三木氏を滅ぼし、飛騨国が長近の領国になりました。金森家二代可重が船津に寺を移しました。 可重の末子重勝の母桂松院は、江馬氏の後裔だったので、菩提のため元の寺跡に再興しました。 寺は京都紫野の大徳寺の末寺でしたが、このとき、高山の宗猷寺の開山南叟安和尚を請じて、中興の祖とし、妙心寺本山直末として再興、さらに明治23(1890)年には高原郷宗猷寺末を含め、臨済宗妙心寺末となりました。 本尊聖観音は鎌倉時代の文治年間(1185―89)、平家没落のとき、江馬初代輝経の母、益世姫が持参して飛騨へ入ったもので、ほかに、聖徳太子の尊像や平家の什宝もあったといわれます。 当時の庶民の尊崇は特別篤く、61年目ごとに開帳し、33年目に中開帳があるという秘仏でした。 今は別堂に安置してあります。江馬初代輝経の位牌が祀られ、武将のものを含めた供養塔もあります。【歴史・由来】
御詠歌 | 後の世のちぎりを結ぶ圓城寺 運ぶ歩みは たのもしきかな |
---|
概要 |
第22番 天照山 円城寺【殿】(えんじょうじ) 臨済宗妙心寺派 ◇本 尊 釈迦牟尼佛 ◇観 音 子安観世音菩薩 ◇円空仏 不動明王・薬師座像 |
---|---|
所在地 |
〒506-1121 飛騨市神岡町殿425 お電話は、27番 瑞岸寺へ |
納経受所 |
玄関 |
拝観料 |
志 |
駐車場 |
あり・境内に普通車 8台、バス2台 |
アクセス |
27番 瑞岸寺 → 22番 円城寺 ◎距離:約300m ◎徒歩5分 |
年中行事 |
修正会(転読大般若)/1月1~2日 涅槃忌・彼岸会/3月彼岸中日 花まつり/5月8日 弘法大師例祭/7月21日 八十八ヶ所霊場めぐり(城山)旧盆施餓鬼/8月15日 彼岸会/9月23日 報恩講/11月 成道忌/12月 ■ご開帳 61年ごと/不定期 ■新しい行事 初観音/1月 観音講/毎月17日 |