第23番 両全寺
【歴史・由来】
龍の寺と呼ばれます。雌龍が双六谷黒渕にいたという悲恋の伝説から、そう呼ばれます。本堂へ入ると、龍の寺の名のごとく、本尊を取り巻くかたちで、左右のふすまに墨で描かれた龍が見えます。 寺伝によれば、麻生野右衛門大輔直盛が創建したといわれます。桃源周岳和尚を請じて開山しました。 直盛は永禄7(1564)年に逝去し、位牌は寺に納められ、供養塔もあります。 昔は日月山両全寺と言っていました。のちに高山の臨済宗宗猷寺末となり、明治23(1980)年には妙心寺末となりました。 十世詳隠和尚のとき、火災で全焼し、十一世文溟和尚の代に現在地へ移転しました。十二世磐谷祖珍和尚は、南禅寺大観和尚を師として禅学の奥義をきわめ、徳の高い学者として有名でした。 鎮守堂には、遠州奥山半僧坊の分霊を安置しています。 本尊の千手観世音菩薩は秘仏とされ、開帳は60年に1度です。本尊が納められた厨子の前には、前仏として千手観音菩薩像が置かれています。円空作の薬師如来像も安置されています。
御詠歌 | 順逆の別ちをここに両全寺 仏の誓い同じ蓮に |
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概要 |
第23番 慶雲山 両全寺(りょうぜんじ) 臨済宗妙心寺派 ◇本 尊 釈迦牟尼佛 ◇観 音 千手観世音菩薩 ◇円空仏 薬師如来 |
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所在地 |
〒506-1131 飛騨市神岡町麻生野291 tel. 0578(82)0716 fax.0578(82)2903 |
納経受所 |
本堂内 |
拝観料 |
なし |
駐車場 |
あり・境内に普通 乗用車7台・バスは寺手前の公民館へ |
アクセス |
17番 光円寺 → 23番 両全寺 ◎距離:約9km ◎車で約20分 |
大般若祈祷/1月1~3日 成道会/1月 涅槃会/3月 春・秋彼岸会/春・秋 半僧坊例祭/5月1日 盆施餓鬼会/9月1日 写経会/毎月8日 御詠歌/毎月10・26日 ■ご開帳 60年ごと |