第29番 禅通寺

【歴史・由来】

奥飛騨温泉郷の中心にある寺です。寺に民営の国民宿舎があり、かけ流しの温泉が自慢です。定員は40名です。 寺伝には行基の伝承も見られるが、明確なことは永享2(1430)年からです。 高原郷を治めた江馬氏の十一代目時直が、実兄の十代宗時のための菩提寺として一宇を再興し、越中高岡の国泰寺から久岳祖参禅師を請じて、中興開山としたことに始まります。 久岳祖参は優れた禅僧として知られ、延徳2(1490)年には後土御門天皇から綸旨を賜っています。 その後は代々国泰寺派に属し、延宝の頃から寺運は隆昌に向かいます。寛永年間から領主の命により、飛騨高山の宗猷寺に隷属しました。しかし実際の法系を継承する末寺になるのは、第十一世龍 和尚からで、その後は明治23年に、京都妙心寺の直末となるなど、幾多の変遷を経ています。 現在の本堂は天保5(1834)年、十二世智賢和尚によって再建されました。 元禄3(1690)年、円空上人が訪れ、知慶和尚と意気投合し、湯治をしながら約1年間留まりました。この間に多くの仏像を、寺や民家に残しています。 この寺の鎮守は乗鞍権現で、円空も山頂に登り、秘仏を刻みました。 境内には円空直筆の歌碑が2つ残っています。

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御詠歌

宇礼 うれ のり まど かな禅通寺法 ぜんつうじ

観世歓喜 かんぜかんぎ に慈悲 じひ 微笑 ほほえひ

概要

第29番 法円山 禅通寺(ぜんつうじ) 臨済宗妙心寺派

◇本 尊 釈迦牟尼佛

◇観 音 十一面観世音菩薩

◇円空仏 聖観音・野晒観音・韋駄天・阿弥陀・乗鞍権現・宇賀神 等

所在地

〒506-1432 高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根1133

tel. 0578(89)2544 fax.0578(89)3106

納経受所

寺務所

拝観料

500円

駐車場

あり・境内に普通車 30台、バス3台

Eメール

info@enkuu.com

宿泊

国民宿舎 円空庵 TEL0578-89-2106

アクセス

25番 永昌寺 → 29番 禅通寺

◎距離:約4km

◎車で約5分

年中行事

正会/1月1~3日

小正月大般若/1月15日

春彼岸会/3月(春分の日前後)

お盆施餓鬼会/9月1日 秋彼岸会/9月(秋分の日前後)

乗鞍権現祭/11月15日

除夜の鐘/12月31日

■坐禅と法話 随時(希望により可能な限り応ず)