第20番 久昌寺

【歴史・由来】

自然豊かな山深い越中との境界にさしかかると、山を背景にした小高い所に久昌寺が見えて来ます。清流宮川の眺望は大変美しくのどかであります。 参拝者を迎える立像の聖観世音菩薩像は、平成3(1991)年3月に、開眼落慶法要が営まれました。 元は真言の寺があり、白山神社の別当が住んでいましたが、無住となってしまいました。明暦2(1656)年、高山素玄寺の四世柏峰村庭大和尚が当山へ掛錫され、その再興を図り、御開山となって、曹洞宗久昌寺と号し、以来素玄寺の末寺となりました。以後、世代を重ねて法灯を守り、久昌寺十四世玉渕大龍大和尚は伽藍を建立して、諸設備を充実して寺院の繁栄に努めましたが、明治12(1879)年、当地区に大火災が発生し当山も類焼の厄に遭いました。二十三世大円研孝大和尚は再建のため不退転の努力を捧げ、10年の年月をかけて念願を達成しました。 寺宝の阿弥陀如来は天正年代から当山に伝わっている由緒ある秘仏とされます。 元越中の国尉城生の城主、斉藤藤次郎右衛門の守り本尊であり、時は天正4年3月越後の上杉謙信が越中に攻め込んだ際、斉藤氏はこの尊像を奉持して飛騨に逃れ、当山久昌寺に身を隠したと伝えられています。その後、大火の際には井戸から無事な姿で見つかるなど、幾多の災難を免れ、いろいろ奇瑞をあらわし霊験あらたかな秘仏と知られ、今も7年ごとに御開帳が営まれており、多くの人々から篤い信仰を集めています。

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概要

第20番 瑞龍山 久昌寺(きゅうしょうじ) 曹洞宗

◇本 尊 釈迦牟尼佛

◇観 音 聖観世音菩薩

所在地

〒509-4531 飛騨市宮川町巣納谷115

tel. 0577(62)3068 fax.0577(62)3993

納経受所

本堂内

拝観料

なし

駐車場

あり・境内に普通車30台、バス5台

アクセス

19番玄昌寺 → 20番 久昌寺

◎距離:約1.5km

◎車で約3分

年中行事

初祈祷転読大般若/1月1日

転読大般若/1月~2月

初午祈祷転読大般若/2月3日

春の彼岸会/3月20日

不動会/4月30日

御開山忌/7月末日

山門大施食会/7月末

地蔵会/8月末日

観音会/9月末日

達麿忌/10月5日

報恩忌/11月~12月


■ご開帳

7年ごと/7月末日