第18番 恩林寺

【歴史・由来】

高山唯一の黄檗宗寺院が恩林寺。 禅宗の一派で黄檗禅師、臨済禅師の教えを伝えています。 当山は十一世の代に滋賀県から移転しました。現在の滋賀県(近江国蒲生郡平田村=現在の八日市市華岳山麓)にあった恩林寺開山の木庵禅師は中国福建省晋江の人で、中国黄檗山主隠元禅師に師事して法を継いでいます。 江戸時代初期(17世紀初頭)から師僧の来日に同行して、宇治の黄檗宗大本山萬福寺二世となり、多くの寺院建立と宗門の発展に尽力しました。前出の宗祖隠元隆崎禅師は徳川家綱の帰依を受けて萬福寺を開きました。 木庵禅師は、隠元禅師、即非禅師とともに黄檗三筆ともいわれ、唐様書道の端緒となっています。 寺号額は開山の木庵禅師直筆であり、本尊の聖観世音菩薩像は、大本山萬福寺聨灯堂に安置されていた仏像です。寺には秘仏とされる韋駄天尊像があり、蒙古兜に身を固めた珍しい仏像です。また、中国渡来の観音像仏頭などを寄託されております。山門は両側にくぐり門があります。 黄檗宗の大本山といえば、前出のように宇治の萬福寺ですが、宗派に属さなくても、旅行好きで「普茶」を食して萬福寺を体験している人がいらっしゃるかもしれません。隠元禅師はご存知のように、インゲンマメの語源ともいわれています。

1
2
3
4
5
6
7
8
9
1
2
3
4
5
6
7
8
9
御詠歌

山寺の鈴も静まりて
はや暮れかかる里の家々

概要

第18番 華岳山 恩林寺(おんりんじ) 黄檗宗

◇本 尊 聖観世音菩薩

◇観 音 聖観世音菩薩

◇円空仏 聖観世音菩薩

所在地

〒506-0052 高山市下岡本町2779

tel. 0577(34)1245

納経受所

本堂前

拝観料

なし

駐車場

あり・門前横に普通乗用車5台

Eメール

m-furuta@kokufu.net

アクセス

10番 霊泉寺 → 18番 恩林寺

◎距離:約3.5km

◎車で約10分

年中行事

歳旦祝聖/1月1日

春の彼岸会涅槃会祠堂総回向会/3月中旬

隠元忌/4月3日

うら盆会/8月中旬

秋の彼岸会祠堂総回向会/9月中旬


■新しい行事

壇信徒研修/不定期